怠惰は美徳2007/07/05 23:37

プログラマー格言で「怠惰は美徳」というのがあります。もちろん言葉通りの意味ではなく、後で苦労しなくていいようにあらかじめ準備しましょうということの裏返しです。

 

コンピュータというものは単純作業をすばやくこなすのは大変得意なので、面倒な手作業がありそうなときはなるべく自動化したいところです。ここで、いまからある作業が手作業で1時間くらいかかりそうなとき、55分くらいかけて自動化プログラムを組んで、5分で終わらせるのが正しい怠惰プログラマのあり方です(笑)。なぜなら、ほんの少し手順が違うだけの似た作業があるときはほとんど流用できるので修正5分、実行5分になる可能性が高いのです。もちろん作業が一回限りになって作ったプログラムが無駄になる可能性も捨て切れませんが「こんなこともあろうかと」と、さっと秘密兵器を差し出せる真田工場長って素敵やん。

 

で、そういうことってプログラムを作ることそのものにもあるんです。プログラムを書くとき、処理の頭で「○○処理を始めました」というメッセージを必ず入れなさい、という約束事を決めます。怠惰でないプログラマは言われたとおりにすべてのプログラムに「○○処理を始めました」「△△処理を始めました」「××処理を始めました」とやりがちですし実際、職業プログラマってそういう人の方が多いです。正しい怠惰プログラマは何とかして自動的に処理名を取ってくる関数を作ってそれを呼ぶだけになるようにします。 昔のプログラム言語だとあまりそういうことができなかったので、手作業で対応するための涙ぐましいルール作りをしていたのですが、最近の高水準言語ならたいていの場合簡単に実現できるのでそれを使わない手はありません。

  そもそも、「昨日の自分は他人」が信条で、人はミスするもの(他人だってするし、自分はもっとする)という考えって、一度ならず痛い目を見た結果に得るものですからねぇ。言われたことを素直に守るプログラマで失敗の経験が無い(か失敗したことに気がつかない)人は、「なんで今のやり方を変えるんだ!?」てな感じで反発します。

 

今の私の課題は、そんな人をいかにして説得、というか心変わりさせるかということ。 今日は現場でこのネタでつい熱くなってしまったので反省。

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